「あなたのこと、好きだよ。」
かつてあたしは君にそう想いを伝えた。

「あなたのこと、ずっと好きだったよ。」
今度、もし君に会えたら、あたしはそう想いを伝えるだろう。



あたしはとても臆病だった。
何があっても傷つきたくなかった。
自分で意識しているわけではなく、
弱い自分自身を守るための本能だったのかもしれない。

一緒にいても心はとても遠かった。
寄り添っていても心の距離は縮まらなかった。
君と過ごした時間はとても、儚かった。

臆病者のあたしは、君に何も聞けなかった。
現実を受け入れることができなかったのかもしれない。

君との距離は広がる一方だった。

孤独の中であたしは今のあたしの強さを手に入れた。
あの頃の弱虫なあたしは、もういない。



君には、話したいことがたくさんある。
君には、伝えたいことがたくさんある。
そして今まで聞けなかった多くのことを聞いてみたい。

「あなたのこと、ずっと好きだったから。」


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