真夜中に電話。

「起きてた?」
と甘えた声で電話をかけてきた年下の男の子。

「起きてないよ。起きたの。」
と寝ぼけた声で答える。


そんな真夜中に電話をかけてくるなんて、
学生じゃないんだからと思いながらも。
「会いたい」
「好き」
と言う彼をカワイイと思ってしまう。


次の日。

仕事が残ってるという彼につき合って、
彼の会社にお邪魔した。

私たち以外に誰もいない彼のオフィス。

何度もぎゅっと抱きしめられた。


夜中。
ドライブをして、
ビリヤードをして、
ファミレスでお茶をした。

そして家まで送ってもらい、
「もう眠いよね?でもあと10分だけ一緒にいて」
と彼は言った。

結局、1時間以上もいたんだけど。


彼と初めてキスをした。

それまで。
何度もキスをされそうになったけど、
私はそうさせなかった。

彼はいつも私の頬にキスをしてくれた。

それはきっと。

今以上に私が彼を好きになったら、
私たちの関係はバランスを失うことをわかっていたから。

だから、キスできなかった。

それなのに。
甘い誘惑に負けました。


「もっと仕事ができるようになったら、絶対につき合ってください」

彼はそう言った。

今は本当に仕事に一生懸命で。
仕事にやりがいを感じていて。
そこに集中してる。

彼は。
今の彼は。
仕事と恋愛の両方を
同時にこなせないことをわかってる。

だから私にそんなことを言う。


今のままだっていいのに。

「今の僕じゃ、つき合えないでしょ?」

と言う彼に、

「そう思うなら、そうだね」

と答える私。


彼が本当に仕事を誰よりもこなせるようになったら。

そのときはもう私の前にはいないだろうなと思う。

それでもいいと思ってしまう。

どうしてだろう?


歳をとって、変わったこと。

人を受け入れられるようになった。

その一方で。

人を簡単に好きにならなくなった。

…好きになれなくなった。

臆病になってしまった気がします。


うまく距離を取れなくなったとき。

私が彼を追いかけたくなったとき。

私たちの関係は終わってしまう気がしてならない。

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